発達障害の当事者としての転機〜あるいは休職のすヽめ〜(京都府立大学文学部准教授:横道誠) #転機の心理学
2019年3月、不眠障害がきわまり、鬱状態が深まっていた私は、大学を休職することに決めた。以前から「もしや」と疑っていた発達障害の検査を受け、休職を始めた4月に発達障害の確定診断を受けた。
勤め先の同僚たちにも、休職をした経験のある教員は何人かいたものの、じぶん自身がそのようなことになると想像したことは、過去に一度もなかった。休職期間が始まってみると、時間があまりにゆっくりと進むのに驚いた。それまでの私は毎日欠かさず大学に通っていた。コロナ禍が始まるよりも前のことだ。土