【プレス】金子総合研究所を設立します―"こころの多様性"を活かせる社会に向けての情報発信を
もっとビジョナリーな会社になるために
わたしたち金子書房は、1946年の創業以来、心理、教育、精神医学などの分野での書籍を通じた情報発信や、実践ツールとしての心理検査の開発と販売をしてきました。
創業時は、戦後間もないころで、多くの人が傷ついていた時代であったといいます。このころから多くの方々に支えられ、事業を通じて人の"こころ"に携わることができたことに大変感謝いたします。
わたしたちは、「人の”こころ”を大切にする」というコーポレートビジョンを持っています。このコーポレートビジョンを実現していくうえで、より一歩踏み込んで、今、この社会を生きる人たちの生活の質(Quality of Life:QOL)をどう向上するかが重要であると考えるようになりました。
臨床場面などを代表に「いま”つらい”と思っている人をどうするか」という視点も、「持続的幸福」を目指すポジティブ心理学に代表される考え方も、どちらもとても大事なことです。これらを基礎づける、基礎心理学の領域も、トータルで重要でしょう。
そこで、社会に生きる人々のDiversity(多様性)の尊重と、QOLの向上のために、「つらいときも、前向きなときも、多様な”こころ”の個性を大事にする」ということが重要なのではないか考えました。
考え方を、下図で示します。
過度な相対主義はいろんな自己矛盾を抱えてしまいがちですが、この社会を生きる人たちの人生に様々な物語があるように、QOLと一口にいっても、そこには多様なニーズがあるはずです。
だからこそ、QOLの向上のためには「多様なこころの個性」のニーズに応えていく必要があります。
”こころの多様性”に向けて、わたしたちができること
では、こうしたビジョンに向けて、わたしたちができることは何があるでしょうか。中小企業に分類される弊社には、ヒト、モノ、カネといった制約は少なからずあります。また専門書出版社という領域として情報発信の形も限られてきました。
しかし、昨今のインターネットの普及やスマートフォンなどのICT機器の発展により、組織の規模や個人・法人といった従来の枠組みに縛られることなく、新たな形・領域で活躍のできる可能性が広がっています。そして、場所や時間の制約を超え、よりタイムリーな情報発信が求められていることを、専門書出版社として実感しています。
そこで、弊社の情報発信力を強化したいと考え、金子総合研究所(英:Kaneko Lab.)を立ち上げたいと考えています。(所長:加藤浩平、以下ロゴ)
研究所として、オンラインを中心とした心理・教育・アセスメント等のセミナーや講習会、ワークショップの実施のほか、出版物とWebメディアを組み合わせた形で、心理学をはじめとする各領域の最新研究の報告や最前線の実践紹介、心理検査などの情報発信を進めていきたいと考えています。
今の時代、情報取得においては書籍・雑誌という印刷物をはじめ従来の情報媒体のほかに、Webを通じた文字情報、音声・映像による情報など、情報発信・取得の選択肢が多様になっています。
そして、SNSによって個人がエンパワーされたことで、情報のあり方も、一方通行ではなく、「情報取得⇔情報発信」という相互作用を重視する必要がでてきました。
これらを意識し、金子総合研究所を通じて"こころ"に関する先端の知見を、ときには他領域とも連携しながら発信していくことを目指していきたいと考えています。
そして、人の多様なこころの個性を認め合い、ぞれぞれの生活の質や"well-being"を高められる社会に向けて、研究・臨床の各領域と連携しながら、ゆくゆくは世論の喚起や社会、制度への提言といったパブリック・アフェアーズ活動などへもつなげていければと思っております。
これからの研究所の活動への応援をよろしくお願いいたします。