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生きがいという大切なこと

(文責:kenken)

金子書房 代表のkenkenです。

ちょっと身内でオススメ本について、プレゼンすることがありました。
そのときの様子をアップいたします。

株式会社 金子書房 代表取締役 常務執行役員の金子と申します。
本日はどうぞよろしくお願いします。さて、本日は「大切にしたい価値観」ということで、「生きがい」についてお話します。当社は心理学や精神医学などメンタルヘルスに関連する書籍を刊行しています。

つらいとき、多くの人にとって大事なこと。それは「生きがい」だと私は思っています。本日は、そんな「生きがい」をテーマにお話させていただこうと思います。

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Who is ケンスケ?
ということで、まず自己紹介です。こう見えて、1989年、平成元年生まれです。

もっと上に見られることが多いんですが、まだまだ30歳で経営者としては若手の部類だと自負しています。最初は広島に本社があるマツダに就職しました。経済学部だったこともあり「輸出産業を通じて日本経済に貢献したい」と思っていました。

経営企画本部で、会社の経営計画を立てたり、ファイナンス職としてキャリアを歩みました。広島では、100人近くの死者を出した土砂災害の現地に住んでいて当事者になったり、知人が自殺で亡くなったりと、いろんなことがありました。自分も、慣れない土地で暮らすしんどさがありました。

だんだんと、そんな体験から「経済だけではなく、「心」も大切なのではないか」と思うようになり、メンタルヘルスに関心を持ち始めていました。
そして、家業の金子書房から声がかかり、継ぐ方向で戻ってきました。

0322 経産省未来対話ルーム用

さて、金子書房ってどんな会社か。そもそもうちの会社を知っているよ!
という人は同じ分野の方でもない限り、あまり多くありません。笑

しかし、その前にですね、まずは触れたいことがあります。

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日本にはこれだけの“こころ”に関わる問題があるということを提示しておこうと思います。私たちにとって、他人事ではないと思います。

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さて、世の中には前述の課題があることを提示いたしました。
そんな一方で、当社にはコーポレートビジョンがあります。

「わたしたちは、人の”こころ”を大切にします。人のこころに関する事柄に真摯に向き合い、多くの人に役立つ商品・サービスを提供します。」

日本のメンタルヘルスに関連する課題解決に向けて、この姿勢で向き合うぞ、ということを思っています。この実現に向けて、どんなことをやっているかというとですね。

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書籍を通じた情報発信や、実際に臨床現場などで使用される検査ツールの販売を行っています。たとえばですが、近年、発達障害はテレビ等でも知られるようになり、多くの方に知られるようになりました。

こうした情報が、ちゃんと社会で情報共有されていることは非常に大事だと考えます。

いい対応、やってはいけない対応、それがある程度明確になっていることで、理解や援助につながるはずです。

そして、心理検査という商品を販売しています。

一部の検査は診療報酬の対象となっており、実際に医療機関でも多くご使用いただいています。こうした商品を通じて、人のこころに関するあらゆる事柄にアプローチしたいと思います。
こうして、わたしたちは人の心を大切にしたいと思っています。

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さて、「人のこころを大切にする」というアクションで、弊社がしていることを説明させていただきました。
でも、ここで立ち止まって考えてみたいものです。人のこころを大切にするとはどんなことなのか。そのテーマのもとに、書籍をいくらかご紹介します。

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個人的に、「心を大切にする」うえで、「生きがい」というものが切っても切り離せないものだと思っています。

そして、これには段階があると思っています。

① 生きがいや、生きる意味を、自分が持つこと。
② 生きがいや、生きる意味を、ともに誰かと考えること。
③ 社会における、多様な生きがいや、生きる意味が共存できるようにしていくこと。

ざっくり言えば、自分を、そして目の前の人を大切にし、そして、社会に目を向けていくということが大事なんじゃないかと思っています。

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自分自身の生きがいを見つける大切さについてです。
往年の名著、フランクルの『夜と霧』。フランクルという精神科医が、ナチスの収容所に投獄された際の記録を書いたものです。

要点をかいつまんで話せば、非人道的な過酷な環境にいたとしても、「自分の人生に意味がある」とか、「自分を待っている何か」があると思えた人は、人間らしさを失わずに生きていくことができたということが中には書かれています。

私、実は大腸がんの疑いがかかって入院したことがあります。新入社員のころでした。22歳、自分の人生はまだこれからという想いがあったところで、自分が死ぬかもしれないというのは、それなりにショックでした。結果として病理検査に出して無事だったのは幸いでしたが。。

大学時代に読んだこの本を改めて読み、このとき「自分が何かなしとげて死ぬ人生でありたい」と思うようになりました。
ぜひ、しんどくて何か悩んでいることがあるときにはオススメです。

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生きがいや、生きる意味を、ともに誰かと考えること。
「ともに誰かと考える」ということで、あえて「愛」というテーマにしてみました。

愛というテーマ、意外とみんな考えているようでなんとなく過ごしていることが多いテーマと思います。

口にするの、恥ずかしいですよね!
しかし、フロムがこの本のなかで話すように「愛は技術だろうか。技術だとしたら、知識と努力が必要だ。」と言います。

その知識や努力について、アダルトビデオの監督である二村ヒトシさんは現代を生きる我々にいい示唆をくれます。とある精神科医の先生からも聞きましたが、「精神科や救急の現場で恋愛の悩みから通院、自殺企図をする人が、非常に多い」ということです。

だからこそ、この二村ヒトシさんを精神療法の一つであるスキーマ療法とも共通点があると評価している医師や学者もいるそうです。

恋愛は、人に生きがいも、つらいこともたくさんのことをもたらします。

だからこそ「どんな愛こそが幸せな恋愛」なのかということをあらためて考えることは非常に大事なことだと私も考えています。

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「社会における、多様な生きがいや、生きる意味が共存できるようにしていくこと。」ということで、自社から刊行されている『ソーシャル・マジョリティ研究という本を紹介します。

この本は、著者に荻上チキさんなど有名な方も入っていることもあり、各メディアに紹介してもらったりもしました。

この本は、多くの反響を呼びましたが、マイノリティ、マジョリティの壁を越えて、多様な生き方の実現に向けた議論に、非常に大きな意義を持つ本だと思います。

こうした本を世の中に出すことで、社会に貢献していく。これこそが、私の生きがいの一つです。

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個人や周囲、はては社会。いろんな人の生きがい、生きる意味に関わっていける会社、人生でありたいものです。

どうも、ありがとうございました。(プレゼン終了)