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呼びかたを見つける(詩人・国語教室ことぱ舎代表:向坂くじら)#転機の心理学
大学時代の同期から久しぶりに連絡が来た。手がけた芝居の公演があるから観に来ないかという用件で、あいにく公演には行けなかったものの、それからときどきラインをするようになった。そいつの芝居もわたしの詩も、ともに当時から七年経ったいままで続いている。だからなつかしかった。急に連絡が来るのもそのころと変わらない。一方この七年で、そいつは修士論文を、わたしは二冊の本を書き上げていて、当然それなりに変わった
もっとみるやまない雨はない~天気の転機(気象予報士:檜山靖洋)#転機の心理学
連日の曇りや雨で、乾かない洗濯物は部屋に並び、時には梅雨寒、時には蒸し暑く、上着を着ても半袖で過ごしても、ちょうど良くなりません。そんなうっとうしい梅雨の期間は、およそ1か月半続きます。
やがて、雷がゴロゴロ鳴ってザーザー降りの雨が降ったかと思うと、夏休みが始まるころには抜けるような青空が広がり、暑い日々がやってきます。子どものころは、梅雨が明けると、空の色や明るさ、空気の感触が全然違うもの
大切な人を亡くした人に贈る言葉(めぐみ在宅クリニック院長:小澤竹俊) #転機の心理学
1.はじめに なぜ大切な人を亡くすと悲しくなるのでしょう?頭ではわかっていても、言葉で誰かに説明することは容易ではありません。何気ないことですが、なぜ悲しくなるのかの理由を知ると、悲しみとの向き合い方が見えてきます。
私たちは、大切な人と一緒にいることで、深い関係性の絆を形成していきます。大切であれば、あるほど、その絆は太く、強固なものになります。そして、大切な人と死別するということは、大切な
連載「わだかまり」と「とらわれ」――過去を振り払う(精神科医:春日武彦) 第5回:忘却する技術(1)
ピンポイントで忘れる 催眠術は、どれくらい効き目があるものなのでしょうか。暗示によって深層心理へダイレクトに働きかけるわけですから、神経症レベルの悩みや諸症状ならカウンセリングや認知行動療法よりも早く確実に効果を示しそうです。しかし催眠術治療を謳い文句にしているクリニックなんてあまり耳にしたことがありません。カリスマ的な催眠術治療師がいてもよさそうな気がするのですが、昨今では、治療中にセクハラを受
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