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【特集】つながれない社会のなかで、”こころ”のつながりを

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covid-19の拡大防止のため身体的な距離を置くことを求められる社会。 つながりが希薄になることで、私たちの日常生活の一変だけでなく、”こころ”への影響が危惧されています。 … もっと読む
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【緊急特集】「心の苦しさ」を抱える人が多い今。専門知をnoteで届けたい。#つながれない社会の中でこころのつながりを

【緊急特集】「心の苦しさ」を抱える人が多い今。専門知をnoteで届けたい。#つながれない社会の中でこころのつながりを

2020年4月7日、covid-19感染拡大の防止に伴い、緊急事態宣言が発令されました。

不要不急の外出制限を要請されている今、多くの人が心に苦しみを抱えていると推察される報道が続いています。

また、授業のオンライン化も言われて久しいものの、多くの親子が悲鳴をあげているようです。

上記は一例にすぎず、虐待や、DV、離婚、自殺、様々な報道が飛び交っています。

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【あとがき】(特集 #つながれない社会のなかでこころのつながりを )と【次回予告】

【あとがき】(特集 #つながれない社会のなかでこころのつながりを )と【次回予告】

 6月7日(日)の公開分をもって、本特集の記事はそのすべてを公開いたしました。合計38名もの先生方にご協力いただき、なんと37本もの記事を公開いたしました。

 とても短い執筆期間にもかかわらず、ご執筆を賜ったご執筆者の皆さまのお名前を再度掲載させていただくとともに、改めて御礼を申し上げます。

***執筆者一覧(敬称略)***
阿部 利彦(星槎大学大学院 教育実践研究科 教授)
井原 裕(精神科

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メンタル散歩のすすめ(仲 真紀子:立命館大学総合心理学部教授)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

メンタル散歩のすすめ(仲 真紀子:立命館大学総合心理学部教授)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

 ひとに備わっている記憶や想像という力は,思いがけず立たされた苦境やいまいる狭い場所から果てしない広がりへと連れ出してくれます。発達心理学者の仲真紀子先生がご紹介くださるメンタル散歩は,だれにでもある心の仕組みを,ユーモアをもって存分にはたらかせるものです。
 おとなも子どもも,ぜひ挑戦してみてください!

記憶のなかの街を歩く 忙しくてなにも手につかないとき,気持ちが滅入ったとき,病気で動けない

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不可視の攻防―日本社会の強みとは何か、あらためて考える(菅野泰蔵:東京カウンセリングセンター所長) #つながれない社会のなかでこころのつながりを

不可視の攻防―日本社会の強みとは何か、あらためて考える(菅野泰蔵:東京カウンセリングセンター所長) #つながれない社会のなかでこころのつながりを

今回の感染症は、世界中の国々で、その国の事情に応じた様々な方策を取っていくのが見えました。そこには、各国の国民性も現れていました。この感染症への対応から見えた私たちの姿はどのようなものだったでしょうか。東京カウンセリングセンター所長の菅野先生が語ります。

自由と感染 全世界的な拡大を見せる新型コロナウィルス禍だが、数ヶ月が過ぎ、さまざまな考察が可能になってきたように思う。私が関心をもつのは、各国

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新型コロナ禍の中で過ごす親子の時間~発達障害のある小さなお子さんとの遊び方のコツ~(黒田美保:帝京大学文学部心理学科 教授/BRIDGEこころの発達研究所代表)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

新型コロナ禍の中で過ごす親子の時間~発達障害のある小さなお子さんとの遊び方のコツ~(黒田美保:帝京大学文学部心理学科 教授/BRIDGEこころの発達研究所代表)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

発達障害のある小さなお子さんとご家族の支援を続けられている黒田美保先生。外出自粛が続く中、家の中で親子で楽しく過ごすための、ちょっとした工夫とコツを教えていただきました。

 それでも日々は続く 2020年5月20日、東京の自宅でこの原稿を書いています。4月7日に緊急事態宣言が発令されてから、もう1カ月以上ほとんど人に会わない生活です。大学での仕事が多くを占める私にとって、学生に会わないということ

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この時期の子育てが、人生の大きな分岐点になるかも!子どもに幸せな人生をプレゼントするために!~授業のユニバーサルデザインの味をご家庭で⑤~(松久眞実:桃山学院教育大学教授/日本授業UD学会湘南支部スーパーバイザー)

この時期の子育てが、人生の大きな分岐点になるかも!子どもに幸せな人生をプレゼントするために!~授業のユニバーサルデザインの味をご家庭で⑤~(松久眞実:桃山学院教育大学教授/日本授業UD学会湘南支部スーパーバイザー)

緊急事態宣言が発出され、そして解除、それに伴う学校の慌ただしい動き、親自身の生活の変化…。この短期間のうちにたくさんの変化がありました。
そんな状況でも、「変わらずに大切にしたいこと」があります。我が子を思うからこそ大事にしたいこととは――。特別支援教育をご専門とされる松久先生に伺いました。

 トランポリン。流しそうめんスライダー。屋内砂場セット。すべり台。テント。ファミリーピンポン。ストラック

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不安・イライラから自分と家族を守るために(三枝将史:埼玉県所沢児童相談所担当課長)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

不安・イライラから自分と家族を守るために(三枝将史:埼玉県所沢児童相談所担当課長)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

コロナ禍で生活がガラリと変わり、その変化にこころが追い付いていない方も少なくないのではないでしょうか。家族とうまくいかなかったり、そんな自分に嫌気が差してしまったり。もしかするとあなたがそうかもしれません。そんなつらさを抱える方に、今回は児童相談所で長年にわたり家族関係のサポートをされている三枝先生から “こころが楽になる考え方” をお教えいただきました。

離れられない関係
 新型コロナウイルス

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コロナ禍における自閉スペクトラム症のこだわり行動への対処法(白石雅一:宮城学院女子大学教育学部教育学科・特別支援教育担当 教授)#つながれない社会のなかで心のつながりを

コロナ禍における自閉スペクトラム症のこだわり行動への対処法(白石雅一:宮城学院女子大学教育学部教育学科・特別支援教育担当 教授)#つながれない社会のなかで心のつながりを

新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、生活に様々な変化と制限がある現在、急な変化への対応に困難がある自閉スペクトラム症(ASD)の子たちは、定型発達の子以上に大きなストレスを受けています。緊急事態宣言のもと、保護者や支援者はASDの子たちの「こだわり」にどう対応すればよいでしょうか? ASDのこだわり行動への支援の第一人者であり、9年前の東日本大震災の時も、ご自身も被災されながら支援を続けてこら

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長すぎる春を過ごすわが子の小1スタートに向けて いま家庭でできる
「UD的 小1スタートカリキュラム」のレシピ ~授業のユニバーサルデザインの味をご家庭で④~(日本授業UD学会湘南支部)

長すぎる春を過ごすわが子の小1スタートに向けて いま家庭でできる 「UD的 小1スタートカリキュラム」のレシピ ~授業のユニバーサルデザインの味をご家庭で④~(日本授業UD学会湘南支部)

連載企画の第4弾です!
今回はとっても充実したスタートカリキュラムを先生にお教えいただきました!

「スタートカリキュラムってなに?」「難しいのでは?」と思った方もご安心ください。わかりやすく、丁寧に、そしてお子さんの笑顔を大事にしながらご家庭でチャレンジいただける内容です。

この春から小学1年生になったけど学校に行けなくて心配…。そんな親御さんも必見です。無料でダウンロードできる資料までご提供

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コロナ離婚を防ぎ、「コロナ再婚」を促すカップルカウンセリング (長谷川 啓三 東北大学名誉教授/日本家族カウセリング協会理事長)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

コロナ離婚を防ぎ、「コロナ再婚」を促すカップルカウンセリング (長谷川 啓三 東北大学名誉教授/日本家族カウセリング協会理事長)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

はじめに

 「コロナ再婚」について述べさせていただく。これは、よく見られるが、災害渦中でも、プラスの事が起き、関係性の深化を私たちは促進することも出来るということを報告したいからである。これは、字義通りの「再婚」というよりは、コロナ禍で「これまでの関係性を見直し、再び愛し合う関係を築く」ことを概念として打ち出しつつ、その支援をしたいと考えたからである。

 金子書房。筆者が、まだ若手と呼ばれた時

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「自宅待機」の日々、どう生きる?(正保春彦:茨城大学大学院教育学研究科 教授)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

「自宅待機」の日々、どう生きる?(正保春彦:茨城大学大学院教育学研究科 教授)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

臨床心理学、その中でもグループワークがご専門の正保先生。コミュニケーションを苦手とする子どもたちにグループワークを行い、日々研究と実践を積み重ねていらっしゃいます。豊富なご経験を持つ正保先生がおっしゃる「こんな状況下だからこそ目を向けたい視点」とは。コロナ禍の子どもたちの “こころ” についてお伺いしました。あなたも新しい視点を一緒に考えてみませんか。

 本稿執筆時点(2020年5月6日)で、首

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いま抱える「不安」との付き合い方(杉山 崇:神奈川大学 人間科学部 教授)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

いま抱える「不安」との付き合い方(杉山 崇:神奈川大学 人間科学部 教授)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

先が見通せないこの状況に、不安で胸がいっぱいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は臨床心理士として豊富な経験を持ち、ヒトの感情、そして脳科学にもお詳しい杉山先生にご寄稿いただきました。先生による “不安との付き合い方” を知り、あなたも肩の力を抜きましょう。

 新型コロナウィルス、私たちの暮らしに大きな影響を与えています。特に不安については絶大です。感染という身体的な不安を与えるだけ

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社会の不安定期における自閉症スペクトラムのある子・大人の支援 (内山 登紀夫 精神科医)#つながれない社会のなかで心のつながりを

社会の不安定期における自閉症スペクトラムのある子・大人の支援 (内山 登紀夫 精神科医)#つながれない社会のなかで心のつながりを

いまこそ、原則的な考え方を大切に 私が自閉症スペクトラムの臨床で大切にしているフレームワークの一つにSPELLがある。Structure(構造), Positive(肯定的に), Empathy(共感), Low Arousal(穏やかな対応), Links(繋がり)の5つの頭文字で構成されている。詳細はこちらをみて欲しい。この原則は今のような不安の時代でも同じである。いや、むしろ平時より、一層強

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この状況だから考える 〜院内学級の子どもたちが教えてくれた大切なこと〜(副島 賢和:昭和大学大学院 准教授 附属病院内学級担当/学校心理士SV)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

この状況だから考える 〜院内学級の子どもたちが教えてくれた大切なこと〜(副島 賢和:昭和大学大学院 准教授 附属病院内学級担当/学校心理士SV)#つながれない社会のなかでこころのつながりを

赤はなせんせいとして知られる副島先生。院内学級でのご活動を専門の一つとされ、メディアでも取り上げられる人気の先生です。
そんな副島先生がいま伝えたい “大切なこと” とは。教育にかかわる方、またお子さんをもつあなたへ向けたあたたかいメッセージでもあります。ぜひご一読ください。

 みなさんの目の前にいる子どもたちは今どんな様子でしょうか?家庭で外出の自粛をしているために会えない子どもたちはどんな風

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