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【特集】こころのディスタンス

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物理的な距離を取ることで意識するようになった「こころの距離」。目に見えないこころの距離について、一緒に考えてみませんか。
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#ソーシャルディスタンス

こころの交流は、ときに命よりも重い(平尾 剛:神戸親和女子大学教授)#こころのディスタンス

こころの交流は、ときに命よりも重い(平尾 剛:神戸親和女子大学教授)#こころのディスタンス

人との交流を避けることが推奨される中、普段なら正当化されないような行動を取る人が現れてきました。また、そういった行動に、少なからずの人たちが共感を覚え、一定の力を与える状況も見えてきました。このような事態はどうして起きたのでしょうか。どんな危険性をはらんでいるでしょうか。スポーツ教育学と身体論がご専門の元ラグビー日本代表の平尾 剛先生が警鐘を鳴らします。

ある日のエレベーターで 緊急事態宣言が発

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スクールカウンセラーとして考える子どもとのちょうど良い距離感
(半田一郎:子育てカウンセリング・リソースポート代表) #こころのディスタンス

スクールカウンセラーとして考える子どもとのちょうど良い距離感 (半田一郎:子育てカウンセリング・リソースポート代表) #こころのディスタンス

子どもの頃、大人が何もかもわかったような顔をして対応する姿に、とても腹が立ったことはないでしょうか。しかし大人になると、何故あんなに腹を立てていたのか忘れてしまっている人がほとんどではないでしょうか。誰もが体験して来たのに、とても遠くなってしまった子どもの頃の気持ち。ずっと子どもの心とかかわり続けてきたスクールカウンセラーの半田一郎先生に、子どもの心との距離について語っていただきました。

 私は

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距離の近さは諸刃の剣(田中輝美:立正大学教授)#こころのディスタンス

距離の近さは諸刃の剣(田中輝美:立正大学教授)#こころのディスタンス

感染症の問題は、人と人との距離を強く意識させる事態を引き起こしました。今までと違った状況から、これまでの距離感の良かったところ、悪かったところを、改めて感じた人も多かったのではないでしょうか。人との距離が心に及ぼす影響について、立正大学心理学部臨床心理学科主任の田中輝美先生に語っていただきました。

人と人との距離 「物理的な距離は心理的な距離」と言います。実際好きな人とは近くにいたいし、嫌いな人

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「助けて」が言える、「助けて」が届く社会をめざして ~援助要請の心理学から創り出す未来~(本田真大:北海道教育大学函館校 准教授) #こころのディスタンス

「助けて」が言える、「助けて」が届く社会をめざして ~援助要請の心理学から創り出す未来~(本田真大:北海道教育大学函館校 准教授) #こころのディスタンス

ソーシャルディスタンスが提唱されている社会情勢の中において、「こころのディスタンス」を近づけて、「助けてほしい」「相談したい」などの「援助要請の心理」が創り出す未来について、本田真大先生に語っていただきました。

相談しない心理 物理的・身体的距離を一定程度離す「ソーシャルディスタンス」は、心理的距離(「こころのディスタンス」)にも影響するでしょう。本稿では特集テーマの「こころのディスタンス」を、

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