死を待つ人々の家(後編)(著述家・編集者・写真家:山本高樹) #流離人のノート 第5回
インド西部の街カルカッタ(現コルカタ)で、カトリックの聖人マザー・テレサが設立したホスピス、ニルマル・ヒルダイ(死を待つ人々の家)でのボランティア参加、二日目。
前の日と同じように、朝、マザー・ハウスに集合し、厚切りのパンとチャイの朝食をボランティア仲間といただく。その後、同じ施設に行く人たちとともに路線バスに乗り、カーリー・ガートに向かう。
人間は、どんな環境に置かれても、ある程度はそれなりに慣れることのできる生き物だ、と思っていた。あの時の僕も、カーリー・ガートでバ