マガジンのカバー画像

その「心理学」ホント?

11
心理学と称される数多の知識が流布していますが、これらは本当に科学的知見に基づいているでしょうか? 心理学ひいては科学的知見を解釈する際に、注意が必要なことは何なのでしょうか? ま…
運営しているクリエイター

記事一覧

進化心理学で言えること・言えないこと(早稲田大学文学部教授:福川康之) #その心理…

進化心理学とはどういう学問か「進化」の話は誰でも聞いたことがあるはずです.キリンの首が長…

脳と心の科学の「ミッドライフクライシス」(京都大学情報学研究科 教授、ATR脳情報研…

私が学生だった1990年代前半、脳と心の科学の未来は輝いて見えた。80年代末から続いていた(第…

これで安心! 怪しい心理学記事に騙されないための5つのポイント(慶應義塾大学ほか…

慶応義塾大学で「騙されないための英語論文講読特訓」を担当するようになって3年目になります…

「血液型性格関連説」を通して心理学を考える(立正大学心理学部講師:下司忠大) #そ…

 いつ頃からそのような話を聞いていたのか覚えていないのですが,ABO式血液型から性格を見抜…

巷にあふれる恋愛心理学を検討する:マッチングアプリ篇(東京未来大学モチベーション…

現在、マッチングアプリの利用が広がっています(三菱UFJリサーチ&コンサルティング, 2021)。…

Cohen のdをどう使うか?(専修大学人間科学部教授:大久保街亜) #その心理学ホント…

Cohen のdを知っていますか? 心理統計の授業を取ったり、本を読んだりしたことがないと知ら…

“心”の個人差研究の結果を解釈する(福島県立医科大学助教:三枝高大) #その心理学ホント?

1. はじめにパーソナリティ心理学を始めとする,心理特性の個人差を扱う心理学研究(心理特性の個人差研究)では,心理尺度を測定手段とした調査が広く実施されています。こうした調査では,心理特性の個人差を把握するために,一人ひとりの調査参加者の方々から心理尺度への回答を得て,これを集計した後に統計学的手法を用いて分析します。心理尺度を用いた調査研究は,相関心理学(※1)と呼ばれる研究の流れにあり(Cronbach, 1957),その多くでは,心理特性の個人差を含む2変数間の関連を表

科学としての心理学を学ぶうえでおさえておきたい論証の基礎(慶應義塾大学文学部助教…

心理学は,“こころ”のメカニズムの解明を目指す科学です。科学的な手法を実践する上でとても…

非認知能力について考える前に(早稲田大学文学学術院教授:小塩真司) #その心理学ホ…

非認知能力への注目 近年,非認知能力や非認知スキルという言葉をよく耳にするようになってい…

調査の「聞き方」「答え方」がデータに与える影響(大阪大学大学院人間科学研究科教授…

 心理学では「心」にまつわる構成概念を測定するために様々な手法を用いますが,そのうち,調…

ポップサイコロジーに心理学者ができること(九州大学准教授:山田祐樹)#その心理学…

認知心理学者を自称している私ですが,大学には犯罪心理学者になりたくて入学しました。当時の…