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絶望を希望に変えるためには(立命館大学総合心理学部教授:岩壁茂) #心機一転心の整理
希望を失うこと 夢が叶わない、目標が手に入らない、と分かったとき、または、自分が大切にしていたものが壊れてしまったとき、私たちは前向きさを失います。「もう生きていても仕方がない」「このままなら死んだほうがましだ」と絶望を感じることもあります。希望のかけらも吹き飛んでしまったようなショック状態です。全身から力が抜けてしまい、作り笑いをしようものなら、涙が出てきてしまうかもしれません。これらははっきり
もっとみる節目のスタートから心の動きを見つめる(子育てカウンセリング・リソースポート代表:半田一郎) #心機一転心の整理
新学期や新年度、新しい部署への配置換え、引っ越し、病気の回復など、人生には様々な節目となるできごとがあります。節目では、今までの自分を振り返り、これからの新しい生活や活動に向けて色々と考えることが多いと思います。
ところで、私が学んで活用してきたカウンセリングの方法論の1つに「解決志向アプローチ」という方法論があります。過去や問題を重視せず、なりたい自分やなりたい状態を極めて具体的に捉える
家族のこころの問題の整理(岩手大学教授:奥野雅子) #心機一転心の整理
家族のこころの問題を整理したいという想いはすべての人にあるのではないでしょうか。やはり一番多いのは親子関係についていろいろなエピソードが思い浮かぶと思います。親は神様ではないので、そのときに余裕がないまま子どもに関わってしまい、結果として子どものこころを傷つけてしまうことが起こっても自然なことだといえます。でも、子どもはそのことを大人になっても覚えていて、なかなか整理ができなくて苦悩するというこ
もっとみる「後悔」の正体(東京カウンセリングセンター所長:菅野泰蔵) #心機一転こころの整理
性格という神話 心の整理には時間がかかるという。それはつまり、自分に起きた嫌な出来事についてなかなか忘れることができないということ、もっと平たく言えば「引きずってしまう」ということだろう。
ただし、何かをずっと引きずってしまうかどうかは、人それぞれであり、ほぼ主観的なものだ。出来事の客観的な重大さというよりも、当人が受けたダメージの大きさにかかっている。たとえば、肉親が死ぬよりも愛犬が死ぬほう